ネットショップでタバコを販売する時に注意すべきこと
ネットショップを開業してタバコを販売してみたいと考えている方もいることでしょう。
しかし、タバコを販売する場合、他の商材と違って「未成年者には販売しないようにする」など注意すべき点がいくつかあります。
この記事では、そのようなネットショップでタバコや電子タバコを販売する際の注意点や必要な許認可についてまとめていますので、タバコのネットショップを考えている方はぜひ参考にしてみてください。
ネットショップでタバコを販売する際の注意点
ネットショップでタバコの販売をする際に必ず注意しなければならないことは、未成年者には販売しないような工夫です。
ネットショップですと、WEBサイト経由やアプリ経由のため、自分のスマホやパソコンで手軽で簡単に購入できてしまいます。
また、現在、未成年者のスマホ利用率やパソコン利用率といった「WEBへのアクセス率」はとても高いですし、ネット世代ですので、彼らにとってWEBに対しての操作の敷居はとても低いです。
さらに、コンビニなどの店頭販売と違って、ネットショップでは直接対面で販売しないため、「人による相手の年齢確認」が難しくなっています。
そのため、財務省からも「インターネット等の通信販売により製造たばこを販売する場合の年齢確認等について」の案内が出ており、タバコを販売しているネットショップでは、以下のような対策をしています。
- サイトに訪問してきたユーザーに対して年齢認証画面や未成年への販売禁止を出している
- 会員登録を義務化している
- 商品を注文後に公的証明書のアップロードや郵送、FAXをお願いし、照合してから商品を発送する
- 証明書の住所地にのみ発送する
公的証明書は、以下のような書類になります。
- 運転免許証
- 各種健康保険証
- 国民年金手帳
- 身体障害者手帳等各種福祉手帳
- 外国人登録証明書
- 住民基本台帳カード
- 印鑑登録証明書
- 外国人登録原票の写し
- 外国人登録原票の記載事項証明書
- 戸籍謄本・抄本
- 住民票の写し
- 住民上記載事項証明書
ですので、これらの対策を徹底できるように、ネットショップ開業前にきちんと考えなければなりません。
ネットショップでタバコを販売する際に必要な許可や条件について
では、思い立ったらすぐにネットショップでタバコを販売できるのでしょうか。
実は、ネットショップでタバコを販売する際には、必要な許可があります。
たばこを販売する業者は「たばこ小売販売業」の許可を受けてから販売しなければなりません。
これは、コンビニなどの対面販売だけでなく、ネットショップでのタバコ販売でも同様に必要となります。
では、「たばこ小売販売業」の許可はどのようにすれば得られるのでしょうか。
一般社団法人日本たばこ協会サイトの小売販売許可の申請方法によりますと、「財務大臣の許可が必要になりますので、許可申請予定の所在地を営業区域として管轄している、日本たばこ産業株式会社(JT)の各支社の受付窓口(許可担当)に許可申請書類を提出してください。」とのことです。
ですので、この方法に基づいて「たばこ小売販売業」の許可を得てください。
また、「たばこ小売販売業」の許可を得るための条件もあります。
繁華街なら50m、市街地なら100m、住宅地なら200mの範囲内にたばこ小売販売をしている業者がいると、「たばこ小売販売業」の許可が出ない可能性があるのです。
場所的な問題も、「たばこ小売販売業」の許可に関わってくるとのことですが、ネットショップがメインとなる場合や、特定小売販売業に該当する可能性の場合は、許可を得るための場所的な距離基準も変わってくることもあります。
まずは、日本たばこ産業株式会社(JT)の各支社の受付窓口(許可担当)に、開業の希望条件を話して、「たばこ小売販売業」の許可を求める相談をするか、近くの行政書士事務所に許可申請の相談をしてみるのが良いでしょう。
行政書士へ相談するのなら、単なる代行申請を行っているところよりもきちんと許可が取れるか確認してくれたり、実地調査をしてくれたりするところがおすすめです。
ホームページを見てタバコの許可申請に強くて実績がある行政書士に依頼しましょう。
輸入タバコの販売を無許可でするのは良くない
また、ネットショップでタバコ販売を考える際には、輸入タバコの販売を検討している方もいることでしょう。
インターネット上を見ると個人でタバコの輸入代行を見かけるケースもあります。
しかし、先ほども説明した通り、タバコの販売に関しては必ず許可が必要です。
行政からの処分を受ける可能性が高いので、安易に輸入たばこを無許可で販売することはやめましょう。
電子タバコや加熱式タバコの販売は許可がいるのか?
タバコの他に、今では「電子タバコ」を販売しているところも増えました。
こうした電子タバコは、ニコチンやタールが入っていないリキッドの場合、「たばこ小売販売業」の許可は要りません。
日本で販売されているほとんどの電子タバコはニコチン・タールが入っていないので、たばこ屋でないショップも販売しています。
ただし、海外製ではニコチン・タールの成分が入ったリキッドもあるので注意が必要だったり、成分によっては医薬品扱いされたりすることがあるので、関税に引っかかる可能性も高いです。
ちなみにどのショップでも電子タバコは、未成年者への販売は実施していません。
また、似たようなものに加熱式タバコがあります。
加熱式タバコは、電子タバコと違ってタバコの葉を使用しているため、「たばこ小売販売業」の許可が必要です。
まとめ
ここまで、ネットショップでタバコや電子タバコを販売する際の注意点や必要な許可や条件などについて紹介してきました。
タバコを販売する場合には、「たばこ小売販売業」の許可が必須となりますが、ここをクリアすればネット販売でも安全にタバコ販売が出来ます。
また、電子タバコは許可がいらない場合があるので、販売する商品として検討するのも良いでしょう。
タバコで分からないことは、日本たばこ産業株式会社(JT)の各支社の受付窓口(許可担当)や近くの行政書士に確認してみてください。