【和菓子のECサイト】成功しているお店や売上を伸ばしている秘訣を紹介
和菓子店のECサイトは、コロナ禍の影響もあって新しく作るお店や今まで放置していたサイトを見直す動きが活発になってきました。
この記事を見ているあなたも、もしかしたら和菓子屋を営んでいてECサイトの成功方法を探しているのかもしれません。
そこで、今回はそんな和菓子のECサイトにおける成功事例や秘訣などを紹介していきたいと思います。
和菓子のECサイト成功事例
和菓子のECサイトの成功事例としては下記の3社のケースを見ていきたいと思います。
- 木村屋
- くり屋南陽軒
- ICHIGO
木村屋
サイトURL:https://www.kimuraya-shop.jp/
まず紹介するのは、創業130年以上の和菓子店「木村屋」です。
元々、ECサイトを8年前に立ち上げていましたが、注文が少なくてECサイトからの注文を取り止めていました。
しかし、コロナ禍で来店でお菓子を購入される方は減る中で、ECサイトで元からやっていたクリスマスケーキの注文を再開したところ、以前は3件~4件しかなかった注文が300件以上に急増したことを受け、ECサイトの可能性を再び感じ、本腰を入れてECサイト運用に注力されました。
その後は、ECの売上が4倍になるなど、成果を出されています。
木村屋が主に取り組んだことは以下の点です。
- ローカルSEOによる認知度向上
- ユーザーに寄り添ったメニュー設計とコンテンツ作り
ローカルSEOによる認知度向上
ローカルSEOとは、「地域名+和菓子屋」など地域の店舗を探す際に自分の店舗を検索結果の上位に表示しようとする取り組みです。
そのローカルSEOの一環として力を入れたのが、Googleの店舗・会社情報サービス「Googleビジネスプロフィール」(旧マイプレス)です。
Googleビジネスマイプロフィールは、Googleマップとともに、店舗情報が出るため地域で和菓子店を探しているユーザーが営業情報や商品の情報、口コミ情報を得られるサービスです。
「地域名+和菓子屋」などで検索すると、Googleビジネスマイプロフィールとして検索の上位に表示されたり、右側に表示されたりなど認知度向上には欠かせないものです。
木村屋は「Googleビジネスプロフィールに週に3回~4回も最新のお菓子情報などを投稿したり、商品の画像を全て入れたりするなどの徹底ぶり。
きちんと商品投稿には最新の日付を入れて紹介しているため、ユーザーにとっても今のお店のお菓子がどんなものがあるのか分かります。
ユーザーに寄り添ったメニュー設計とコンテンツ作り
また、ECサイトはユーザーに寄り添ったメニュー設計とコンテンツ作りをしています。
ECサイトのメニューは、ユーザーにとって利便性が高いようにお菓子の種類別・利用シーン別、価格帯別、商品別など探しやすい設計になっており、サイトの離脱率を下げ、購入率を高める工夫をしています。
また、商品説明では原材料やアレルギーの明記、お菓子の歴史、梱包している箱の画像などユーザーにとって安心して購入できるように配慮されています。
くり屋南陽軒
サイトURL:https://www.nanyoken.co.jp/
「くり屋南陽軒」は岐阜県中津川市にあるくりきんとんが主力の和菓子屋です。
「競合他社の中で1位を取る」ことを目標に掲げ、通販の勉強会にも参加して年商1.2億円を達成し、楽天のスイーツグランプリ部門賞を受賞するなど人気EC店に成長しています。
売上を大きく伸ばした要因として、
- 競合他社の良いところを全部取り入れる
- 競合を理解して、差別化や付加価値を提供することを意識する
- 広告を積極的に使って認知度を上げる
- メルマガを毎日発行して販促に力を入れる
ことが功を奏しています。
いろんなポイントがありますが、特に重要なのがメルマガです。
くり屋南陽軒では、イベント売上が売上の大半を占めているため、母の日、父の日、「栗スイーツ特集」「ひんやりスイーツ特集」などのイベントを企画し、商品をしっかりと売り切るためにメルマガの定期発行や工夫をしています。
ICHIGO
サイトURL:https://sakura.co/
ICHIGOは和菓子屋ではないですが、海外向けにECサイトで日本のお菓子を定期購買(サブスクリプション)を手掛けている会社です。
定期購買サービスの中でも、特に売上の伸びが高いのが、和菓子の定期購買ECサイト「SAKURACO」です。
SAKURACOが大切にしているのがカスタマーエクスペリエンス(顧客体験)です。
例えば、サイトやSNSに掲載する文章は、必ず英語ネイティブなスタッフが書いています。
また、海外輸送の際に丈夫な箱を用意し、箱を開けた時に感動するような商品の詰め合わせ、商品が一番美しく見える詰め方などを考えて、提供しています。
メルマガやブログでは、おかきの起源を載せるなど和菓子の歴史などユーザーの興味や知識欲を満たすようなコンテンツ提供もファンを増やしている理由でもあります。
成功しているECサイトのポイントとは?
3社の成功事例を見てきましたが、改めて成功している秘訣のポイントは主に下記の要素が考えられます。
- ローカルの強みを生かすネット対策
- メルマガによるマーケティングをしっかりする
- カスタマーエクスペリエンスを意識する
ローカルの強みを生かすネット対策
和菓子店というのは、地域に根差したユーザーがいることが強みです。
こうした地域の方への情報発信をないがしろにしていては意味がありません。
ローカル情報を発信しているサイトや投稿できる場所を見つけては広く認知していきましょう。
また、地域の競合他社がネットに力を入れてない部分があれば、自社が1番になれるチャンスです。
メルマガによるマーケティングをしっかりする
メルマガはECサイトにおいて重要です。
和菓子は季節商品の要素も強いので、贈り物の季節や、旬のお菓子の特集などをイベント化して既存客へPRすることで、再度購入してもらう機会を作ることが重要です。
カスタマーエクスペリエンスを意識する
ICHIGOの例は現代のECサイト戦略の特徴とも言えるでしょう。
包装の仕方や商品の入れ方、沿えた便箋や文章などを通じて顧客の感動がより一層高まれば、口コミやSNSで話題になる確率がぐんと増えます。
近年はインスタ映えする商品づくりも口コミ効果を期待できます。
こうした顧客の感動体験を意識した商品づくりや発送、対応をしていきましょう。
まとめ
和菓子のECサイトの成功事例や秘訣を紹介してきました。
ECサイトは地道な取り組みが大切です。
しっかりとした戦略と行動を立ててお店の新しい売上に育てていきましょう。