ECサイトの年代別の利用率や利用傾向は?統計調査をもとに分析

コロナ禍の影響もあり、一気に身近な存在となった「ECサイト」。
ECサイトと聞くと、なんとなく若者の利用率が高いようなイメージを抱く方もいるでしょう。実際はどうなのでしょうか。
こちらの記事では、Glossom株式会社が実施調査した「ソーシャルコマースに関する定点調査2021」を参考にECサイトの利用率を年代別にご紹介していきたいと思います。
また、利用率にあわせて、年代別・性別別にECサイトの利用傾向についても解説していきます。
ぜひ、ECサイトの利用率や利用傾向を知って、ECサイトを成功させるヒントにしてみてください。
年代別のECサイト利用率は?
まずは、年代別のECサイトの利用率を見ていきましょう。
出典:「ソーシャルコマースに関する定点調査2021」(Glossom株式会社)
結論から述べますと、10代から70代までのECサイトの利用率は、10代男性を除いて80%を超えています。
また、男性では50代・60代の利用が一番多く、女性では30代~50代の利用が最も多いです。
こうして見てみますと、年齢層が高くてもECサイトが利用されているのがよくわかります。
想像していた数字よりも、はるかに高かったのではないでしょうか?
年代別のECサイト利用傾向
年代別にECサイトの利用傾向を見ると、いろいろな事が分かります。
ECサイトの月平均利用頻度
まずは、ECサイトの月の利用頻度を見ていきましょう。
出典:「ソーシャルコマースに関する定点調査2021」(Glossom株式会社)
男性では、10代~20代の平均利用数が3回以上と、他の年代よりも多く利用しています。
また女性では、10代~30代の平均利用数が2回と、他の年代よりも利用頻度が多いです。
このことから、10代~20代の男女とも身近にインターネットで買い物していることが分かります。
ECサイトの1回あたりの平均利用金額
次に、ECサイトの1回あたりの平均利用金額も見ていきましょう。
出典:「ソーシャルコマースに関する定点調査2021」(Glossom株式会社)
驚くことに、男女とも年代が上がるにつれて、購入単価が増えていっています。
また、男女ともに60代が購入単価の最も高い年代になっています。
増えていく要因は分かりませんが、おそらく年をとるにつれて健康食品を利用したり、お金に余裕が生まれて大きな買い物ができるようになったりするからではないでしょうか。
商品・サービスを購入する際に、知るきっかけとなる情報源
次に、商品・サービスを購入する際に、知るきっかけとなる情報源も見ていきましょう。
出典:「ソーシャルコマースに関する定点調査2021」(Glossom株式会社)
このグラフを見ますと、若い世代程SNSで商品やサービスを知っていることが大きいことです。
とりわけ10代~20代の女性はSNSから知ることが圧倒的に多いことがうかがえます。
また、男女とも商品やサービスを探す際にネット検索を利用している傾向として、10代から40代になるにつれて増えていき、50代以降は減ってきています。
このことから、40代までの世代は、自分に必要な商品はまず調べてから商品を知るということがうかがえます。
逆に現在の50代以降は自分から積極的にネットで調べない傾向があると思われます。
また、年代が高くなるにつれて、ECモールでのおすすめ商品や広告などで知るきっかけが増えています。
こうしたことから、下記のような対策を考えることが大切と言えます。
- 若者がターゲットなら積極的にSNSを発信する
- 10代~40代がターゲットなら、検索からアクセスしてもらえるようにブログ記事を書く
- モールに出店しているのなら、ターゲット年代が高いほど積極的に広告を出すなど目立つようにする
商品・サービスを購入を後押しする情報源やSNSの詳細な情報源
また、購入を後押しする情報源やSNSの情報源を見ますと、10代~20代ではSNSの情報を信じて購入にいたっている傾向が強いです。
出典:「ソーシャルコマースに関する定点調査2021」(Glossom株式会社)
特に、10代~20代の女性は圧倒的にSNS情報の信頼性に重きをおいています。
また、SNSの情報源を見てみますと、一般人の投稿とインフルエンサーが購入に影響を与えているのが分かります。
出典:「ソーシャルコマースに関する定点調査2021」(Glossom株式会社)
さらに年代が高くなるにつれてSNSの影響は低下しています。
若い人程、他の人の意見を信じる傾向が強く、年代が高くなるにつれてSNS利用が少ないことや、企業からの情報を信頼する傾向にあります。
こうしたことから、年代によって下記のような対策を考えると良いでしょう。
- 若者向けには、SNSによる感想や評価、話題になるような商品づくりをしていく
- 若者向けにはインフルエンサーに取り上げてもらえるように商品づくりをしていく
- 年代の高い層には、企業の信頼性や企業からの情報発信を丁寧にしていく
まとめ
今回は、ECサイトの利用率と利用傾向について年代別の統計データについて詳しく解説してきました。
ECサイトはどの世代も利用率が高く、年代が高くなるにつれて購入金額も高くなります。
また、年代が若いほどSNSの影響が大きいことが分かりました。
こうした内容を踏まえて今後のECサイトにおける商品づくりや情報発信、宣伝に役立ててみてください。