ECサイト利用率を年代別に解説!統計データで見る購買傾向
ネットショッピングはいまや若者だけのものではありません。総務省・経産省が公表した最新統計によると、日本のBtoC-EC市場規模は26兆円超(2024年実績/2025年8月公表)に達し、ネットショッピング利用世帯率は56.9%(出典: 総務省「家計消費状況調査」2025年平均/2026年2月公表)と、いずれも過去最高水準を更新しています。
この記事では、ECサイト(ネットショッピング)の利用率を年代別・性別・品目別に整理し、各世代の購買傾向と最新のEC市場規模データをわかりやすく解説します。事業者・マーケターの方が年代別ターゲット戦略を立てる際のヒントとしてもお役立てください。

日本のBtoC-EC市場規模(2024年実績・最新調査)
年代別の利用率を読み解く前に、まず日本のEC市場全体の規模を確認しておきましょう。
| 指標 | 2024年(令和6年度) | 前年比 |
|---|---|---|
| BtoC-EC市場規模(合計) | 26兆1,225億円 | +5.1% |
| 物販系分野 | 15兆2,194億円 | +3.7% |
| サービス系分野 | 8兆2,256億円 | +9.4% |
| デジタル系分野 | 2兆6,776億円 | +1.0% |
| EC化率(物販) | 9.78% | +0.40ポイント |
| スマートフォン経由比率 | 61.7% | +3.0ポイント |
上記は経済産業省が2025年8月に公表した最新の市場調査(2024年実績)に基づく数値です(次回の調査結果は2026年内に公表される見込み)。EC市場は堅調に拡大を続けており、特にスマートフォン経由の購入が全体の6割を超えました。スマホファーストのEC設計がいっそう重要になっています。
ネットショッピングの利用世帯率
総務省「家計消費状況調査」(2025年年間平均、令和8年2月公表)によると、2人以上の世帯のうち56.9% がネットショッピングを利用しています(前年比+1.6ポイント)。
| 指標 | 2025年(年間平均) |
|---|---|
| 利用世帯率 | 56.9% |
| 月間支出額(全世帯平均) | 26,928円(+8.0%) |
| 月間支出額(利用世帯平均) | 47,300円(+5.0%) |
出典: 総務省統計局|家計消費状況調査 ネットショッピングの状況(年次)
利用世帯の月間支出は4.7万円超と、ネット購入が家計の重要な購買手段として完全に定着していることがわかります。
年代別のECサイト利用率は?
まずは、年代別のECサイト利用率を見ていきましょう。
出典:生活者1万人アンケート(10回目)にみる日本人の価値観・消費行動の変化
最新の調査結果によると、ネットショッピング(EC)の利用はほぼすべての年代で拡大が続いており、特に以下の3つのポイントが現在の大きな特徴となっています。
| 年代 | 利用状況の主な特徴・トレンド |
|---|---|
| 10代 | 利用が最も急進している世代。 年間平均利用回数は39回(月平均3回以上)に達し、全世代で最多。 |
| 20代〜40代 | EC利用が最も定着している中心世代。 過去1年間の利用経験率は約8割〜8割台後半と非常に高い水準を維持。 |
| 50代〜60代 | 中高年・シニアの利用も日常化。 特に60代のEC利用率は51% と、ついに過半数に到達。 |
年齢が上がってもECの利用率は極端に下がることはありません。むしろ、今の50代・60代はパソコンやスマホでのオンライン購買に非常に慣れており、「ECサイトは若者向け」という固定観念は、現代のマーケティングにおいては完全に現実と乖離しています。
年代別のECサイト利用傾向
年代別にECサイトの利用傾向を見ると、頻度・購入金額・情報源に明確な違いがあります。
ECサイトの月平均利用頻度
まずは、ECサイトの月の利用頻度を見ていきましょう。
出典:生活者1万人アンケート(10回目)にみる日本人の価値観・消費行動の変化
EC利用者の年間平均利用回数は24回(月平均2回)となっていますが、年代別に見ると若年層ほど利用頻度が高い傾向にあります。特に10代のネットショッピング利用が急進しており、年間平均39回(月平均3回以上)と、他の年代よりも多く利用されています。
ECサイトの1回あたりの平均利用金額
次に、ECサイトの1回あたりの平均利用金額を見ていきましょう。
出典:セール・キャンペーンに向けた世代別EC利用調査 - 株式会社PRIZMA
年代(世代)が上がるにつれて、1回あたりの購入単価が増加する傾向にあります。若年層(Z世代・Y世代)は比較的低額の商品をこまめに購入する割合が高いのに対し、中高年層(X世代)は1回あたり1万円以上の高額商品を購入する割合が他の世代より高くなっています。年代が高い層は利用頻度こそ若年層より低いものの、1回あたりの購入金額が大きい傾向にあり、家電やブランド品、まとめ買いなど単価の高いものをECで購入するケースが増えていることが背景にあると考えられます。
ネットショッピングの品目別月間支出(2025年)
2025年の家計消費状況調査(年間平均、令和8年2月公表)によると、ネットショッピング利用世帯の1か月あたりの品目別支出は以下のとおりです。
| 品目 | 月間支出額(利用世帯・2025年平均) |
|---|---|
| 食料 | 5,823円 |
| 旅行関係費 | 5,636円 |
| 衣類・履物 | 2,649円 |
| 家具・家電 | 1,894円 |
| 保険 | 1,262円 |
| 保健・医療 | 1,090円 |
| 贈答品 | 918円 |
出典: 総務省統計局|家計消費状況調査 ネットショッピングの状況(年次)
食料と旅行関係費が金額面でトップを争っており、食料は5,823円と引き続き最大支出カテゴリです。衣類・履物も安定した支出が続いています。
商品・サービスを購入する際に、知るきっかけとなる情報源
次に、商品・サービスを購入する際に、知るきっかけとなる情報源も見ていきましょう。
出典:生活者1万人アンケート(10回目)にみる日本人の価値観・消費行動の変化
最新の調査でも、若い世代ほどSNS(InstagramやTikTokなど)で商品やサービスを知るケースが多いことがわかります。とりわけ10〜20代の層は、SNSの投稿やインフルエンサーの紹介から商品を知ることが圧倒的に多いです。
また、男女ともに商品やサービスを探す際に「インターネットの検索サイト」を利用する傾向は30代・40代の現役世代で高く、40代までの世代は「まず自分で検索して調べる」という行動パターンが定着しています。
一方、年代が高くなるにつれて、ECモール(Amazonや楽天市場など)のおすすめ機能、メールマガジン、あるいは従来の広告から知るきっかけが増えているのが特徴です。
こうしたことから、下記のような対策が有効です。
- 若者がターゲットなら積極的にSNSで発信する
- 10〜40代がターゲットなら、検索からアクセスしてもらえるようブログ記事・SEOに注力する
- モールに出店しているなら、ターゲット年代が高いほど積極的に広告を出して目立つようにする
商品・サービスの購入を後押しする情報源とSNSの種類
購入を後押しする情報源を見ると、10〜20代の若年層を中心に、SNSの情報が実際の購買行動に深く関わっていることが分かります。
出典:【スマートフォン メディア&コマース定点調査2024】 | グリーエックス株式会社のプレスリリース
調査によると、若年層(特に女性)においてSNSは単なる暇つぶしではなく、買い物の「意思決定」を行う重要な場所になっています。SNS上の一般ユーザーによるリアルな口コミ(UGC)や、インフルエンサーによる熱量のある発信が、購入の強い後押しとなっています。
一方で、年代が高くなるにつれてSNSの直接的な影響力は落ち着き、検索エンジンでの比較検討や、企業が発信する公式サイト・公式アカウントの正確な情報を信頼して購入を決める傾向が強まります。
年代によって下記のような対策を考えると良いでしょう。
- 若者向けには、SNSによる感想・評価・話題性のある商品づくりをする
- 若者向けにはインフルエンサーや一般ユーザーの口コミ(UGC)が生まれやすいPR施策を行う
- 年代の高い層には、企業の信頼性や公式情報発信を丁寧に行う
カテゴリ別EC化率(品目別EC市場の規模)
ECの利用は全カテゴリで広がっていますが、EC化率は品目によって大きな差があります。
| カテゴリ | EC市場規模(2024年) | EC化率 |
|---|---|---|
| 生活家電・PC等 | 2兆7,443億円 | 43.03% |
| 衣類・服装雑貨等 | 2兆7,980億円 | 23.38% |
| 食品・飲料・酒類 | 3兆1,163億円 | 4.52% |
| 物販系全体 | 15兆2,194億円 | 9.78% |
生活家電・PCはすでに市場の4割超がEC経由で購入されています。衣類・服装雑貨も2割超がECで購入されており、アパレルECの市場動向は成長著しい分野です。
一方、食品のEC化率は4.52%とまだ低く、今後の成長余地が大きいカテゴリです。自社商品の属するカテゴリのEC化率を把握することで、EC参入の優先度や競争環境を判断できます。
デバイス別EC利用状況(スマホ vs PC)
2024年のEC物販系市場におけるスマートフォン経由の購入比率は61.7%(前年比+3.0ポイント)と過去最高を更新しました。EC利用者の6割超がスマートフォンで購入しており、特に若年層・女性ではその傾向がより顕著です。
ECサイトのスマホ最適化(ページ表示速度・モバイルUI・決済フローの簡略化)は、年代を問わず最優先で対応すべき施策と言えます。
年代別EC活用戦略まとめ
ここまでのデータをもとに、ターゲット年代別のEC活用戦略を整理します。
若年層(10〜20代)向け
- SNS連動が最優先:Instagram・TikTok等からの流入を設計する
- 一般人の投稿(UGC)やインフルエンサーの活用が購入の決め手になりやすい
- 利用頻度は高いが購入単価は低め → リピート購入・サブスクモデルとの相性が良い
- スマホ最適化・決済の手軽さ(Apple Pay・コンビニ払い等)が離脱防止に直結する
中間層(30〜50代)向け
- 利用率・購入金額ともに高いボリュームゾーンで最重要ターゲット
- ネット検索からの流入が重要 → SEO・コンテンツマーケティングに注力
- 30〜50代女性の利用率88〜89%と最高水準 → 女性向け商材は特に狙い目
- 商品レビュー・詳細な商品説明ページが購入判断に影響しやすい
詳しい集客戦略はECサイトのマーケティング手法まとめも参照してください。
シニア層(60〜70代)向け
- 利用率は80〜91%と高水準で、「ECは若者向け」はすでに過去の話
- 1回あたりの購入単価が全年代で最高 → 高単価商材・健康食品・介護用品との親和性が高い
- ECモール内の広告・おすすめ機能が購買動線として有効
- UX設計ではフォントサイズ・操作導線のシンプルさ・電話サポートとの併用を重視
ECサイトの売上を増やすための戦略も参考にしてください。
よくある質問(FAQ)
ECサイトの利用率が最も高い年代は?
Glossom株式会社の調査(2021年)によると、男性では50〜60代(91.7〜91.2%) が最高水準です。女性では30〜40代(88.7〜88.5%) が最も高い傾向にあります。いずれの年代も80%超と、ECサイトは全世代に浸透しています。
ネットショッピング利用世帯の割合は?
総務省「家計消費状況調査」(2025年年間平均、令和8年2月公表)によると、2人以上の世帯のうち56.9% がネットショッピングを利用しています(前年比+1.6ポイント)。利用世帯の月間平均支出額は47,300円です。
ECサイトの市場規模はどれくらい?
経済産業省の調査(2024年度)によると、日本のBtoC-EC市場規模は26兆1,225億円(前年比+5.1%増)です。物販系のEC化率は9.78%で、前年比0.4ポイント上昇しています。
シニア層のEC利用は増えている?
はい、増加傾向にあります。60代以上はスマートフォンの普及とともにEC利用が拡大しており、1回あたりの購入単価も全年代で最高水準です。シニア層を無視したEC戦略は、大きな機会損失につながります。
ECサイトでよく購入される品目は?
2025年の支出ベースでは食料(5,823円/月) と旅行関係費(5,636円/月) が上位です。EC化率ベースでは生活家電・PC(43.0%)と衣類・服装雑貨(23.4%) が高く、特にアパレルECは急成長しています。詳しくはアパレルECの市場動向をご覧ください。
まとめ
今回は、ECサイト・ネットショッピングの利用率と利用傾向について年代別・性別・品目別のデータをもとに解説しました。
- 10代男性を除いてすべての年代でECサイト利用率80%超
- 男性50〜60代・女性30〜50代が利用率のピーク
- 年代が上がるほど購入単価が高くなる傾向がある
- 若年層はSNS起点・シニア層はモール広告が購買の主要情報源
- 日本のBtoC-EC市場は26兆円超、物販EC化率9.78%(2024年度、経産省「令和6年度電子商取引に関する市場調査」)
- スマホ経由の購入が全体の61.7% を占め、スマホ最適化は必須施策
こうしたデータを踏まえて、ターゲット年代に合った商品構成・情報発信・EC設計を進めてみてください。ECサイトはどの世代にも利用率が高く、年代が高くなるほど購入単価が上がります。幅広い年代をカバーできる設計が、ECの売上最大化につながります。
ECサイトの新規構築やリニューアルを検討中の方は、Shopify専門の制作サービス FASTMAKE にお気軽にご相談ください。ターゲット年代や商材に合わせた最適なEC設計をご支援します。