ECサイトの売上アップを図るために考えるべき4つの対策とは？
ECサイトを運営していくにあたり「自サイトの売上を伸ばしていきたい」ということは、多くのECサイト担当者が考える目的の一つです。
サイトを開設したけれどなかなか売上が上がらない、今よりさらに売上を上げていくにはどうするかと悩む方々は多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ECサイトの売上を伸ばしていくためのポイントと4つの対策を紹介します。
売上を伸ばしていくための基本的な方程式
売上を改善していく際、闇雲に売上を追いかけてはいけません。まず売上がどういう要素で構成されているかを理解する必要があります。
それらを理解した上で、足りていない要素の数値を上げていくための施策を打つことで、売上アップにつながっていきます。
「売上」とは以下の方程式で算出することができます。
集客数とは、ECサイトにユーザーがアクセスした数です。
成約率（CVR）は、ECサイトにアクセスしたユーザーが実際に商品を注文した割合で、コンバージョン率とも呼ばれます。
客単価は、１ユーザーの１注文あたりの購入金額を指します。
例えば、ECサイトへの月間集客数が1万アクセス、成約率が3%、客単価が10,000円だったとします。
その場合、ECサイトの月間売上は次のようになります。
章の冒頭でも触れたように、「集客数」「成約率」「客単価」のいずれかの数値を上げていくことで、ECサイトの売上をアップさせることができます。
もし、集客数を今の2倍にすることができれば、成約率と客単価が変わらなくても売上は2倍になります。もしくは、成約率を2倍にできれば、集客数と客単価は現状のままでも売上は2倍になります。
ECサイト立ち上げ当初は「集客数」を伸ばしていくことが重要です。
集客した新規ユーザーに商品を購入してもらったら、再度購入を促しリピーターとなってもらう施策を打つことにより、「成約率」を高めてさらにリピーターをファン化してLTV（顧客生涯価値）を向上させていくというのが定石です。
売上を伸ばしていこうと考えている方は、これら3つの要素とどういう方程式で成り立っているかを押さえておくことが重要です。
売上を上げるための施策
売上を上げるためには、「集客数」「成約率」「客単価」の３要素を押さえておくことが重要であると説明しました。
それぞれの要素についてポイントを押さえて、各要素に合わせた対策をしていくことが、最終的な売上アップにつながっていくといえます。
それでは、それぞれの要素に合わせた施策例を紹介していきます。
- SEO対策で検索結果上位を狙う
- 自社サイトのSNSを育てる
- キャンペーン企画を実施する
- 購入までの導線を整理する
SEO対策で検索結果上位を狙う
ECサイトを訪れる新規顧客は、GoogleやYahoo!などの検索エンジンからの流入とSNSからの流入の2種類です。
SEO対策は、そのうちの検索エンジンからの流入を狙った施策です。
検索結果の上位に自社ECサイトを表示させることができれば、大量の集客を見込めます。
タイトルや見出しなどにユーザーが検索で用いるようなキーワードを含めたり、検索結果に表示されるサイト説明（メタディスクリプション）に対してページの概要説明を入れたりするなど、基本的なSEO対策は講じておくのが良いでしょう。
検索するユーザーにとって、有益な情報を提供することができるか、ユーザーに質の高いコンテンツを提供することができているかがポイントとなるため、ユーザーファーストなサイトとなっているかを常に意識する必要があります。
自社サイトのSNSを育てる
総務省が2022年5月に公表した「令和3年通信利用動向調査」によると、個人のSNS利用状況は2020年で73.8%、2021年では78.7%と発表しました。
公表された結果からも分かるように、全ての年齢階層でSNSを使用しています。
そして利用目的についても、コミュニケーションをとる目的以外で、「知りたいことについての情報を探す」という目的が次いで上位を占めています。
SNSを利用しているユーザーに対してアプローチすることで、新規顧客を開拓するだけでなく、サイトのおすすめ情報を発信してリピートを狙うなどの活用の仕方があります。
SNSが育つまでにはある程度時間を有するので、早いうちから育ててフォロワーを確保し、ユーザーに認知してもらう必要があります。
キャンペーン企画を実施する
企画内容次第で、集客数・成約率・客単価のそれぞれの向上を狙うことができる施策の一つです。
集客数アップを目的としたキャンペーンを打つなら、無料お試し商品の配布やアンケートなどを行い、見込み客リストを作成し、後日メルマガやSNSなどでサイトへのアクセスを促します。
成約率や客単価を目的としたキャンペーンなら、クーポンの配布やポイント還元をしてユーザーにお得感を与える施策を考えたり、お得意様限定の商品情報やセール情報を発信したりするなどの施策が挙げられます。
キャンペーン企画は、各要素を向上させるだけでなく、利用してくれるユーザーに自分のサイトのファンになってもらえるチャンスでもあるため、活用してくのがよいでしょう。
購入までの導線を整理する
成約率をアップさせる施策として、ユーザーが商品を購入するまでの道筋を整理することです。
使いやすいサイト構造になっているか、商品を見つけやすいか、サイトデザインに好感をもてる作りとなっているかなどの観点をもとに、トップページから注文画面までの導線をたどって、ユーザーにとって使いやすいサイトとなっているかを確認するのがポイントです。
買う商品が決まっているのに中々目当ての商品ページに辿り着けなかったり、商品を見つけてから決済までのステップで時間がかかってしまったりなどの理由で、ユーザーが離脱してしまう場合があります。
なので、導線のステップを整備し少なくすることにより、離脱率を下げて購買チャンスを失わないようにしていくことができます。
まとめ
今回は売上を伸ばしていくための考え方や、ECサイトの売上アップのための施策例を紹介してきました。
売上を構成する3要素を理解することで、どのような施策を打てばよいのかを検討することができますし、実際の購入データやアクセスデータなどを分析して、どの要素を伸ばしていけば売上アップとなるかを見極めることができます。
売上アップを考えている方は、ぜひ3要素と売上の方程式をおさえて、施策を打つ参考にしてみてください。
