ネットショップに来るクレーマーや苦情の事例と対策方法を解説
ネットショップを運営するにあたって忘れてはならないのが、クレーマーや苦情への対策方法を確立させておくことです。
どんなに気を付けていてもクレームや苦情が来る可能性がある以上、どんなときでも対応できるように対策方法を確立させておく必要性があります。
基本的に意味のないクレームや苦情が来ることはないので、もしクレームや苦情が来たらこちらに非がある可能性が高いでしょう。
それでは、ネットショップに来るクレーマーや苦情の事例と対策方法についてご説明しましょう。
ネットショップに来るクレーマーや苦情の事例とは?
ネットショップに来る主なクレーマーや苦情の事例は、以下の通りです。
- 商品が指定日に来ない
- 商品の写真と実物が違う
- 届いた商品が壊れていたり汚れていたりした
- 商品のサイズが合わない
それでは、ネットショップに来る主なクレーマーや苦情の事例についてご説明しましょう。
商品が指定日に来ない
ユーザーが商品の届く日を指定していたのに、指定日に来なかった事例はかなり多いでしょう。
この苦情の場合、指定日に商品が届かなかった原因として挙げられるのは、以下の通りです。
- 配達伝票を作成する際に配達指定時間を間違えた、もしくは忘れていた
- 台風や大雪などの交通状況が乱れる要因が発生したため、配達が遅れてしまった
- 指定した配送業者が契約業者や協力業者に依頼する過程で齟齬があった
この場合、配送指定時間を間違えたり忘れていたりしたならネットショップ側の責任となります。
したがって、ネットショップ側のミスということ、そして配達が遅れた理由についてしっかりと説明した上で誠実に謝罪する必要性があります。
また、交通状況の乱れが起こることが予想される場合は、あらかじめECサイトのホームページなどで台風や大雪などによって配送時間が遅れる可能性があることを明記しましょう。
そして指定した配送業者が原因で遅延が発生した場合は、先に配送が遅れたことを謝罪しつつ、配送業者側に問題があったことを知らせて責任の所在を明らかにすることが大切です。
そうすることでユーザーに納得してもらいやすくなるのが苦情対応のポイントです。
商品の写真と実物が違う
注文した商品が写真と違っているケースも少なくありません。
この場合、商品がリニューアルされていたことを知らなかった、そして出荷する際にピッキングや発送作業にミスがあったことがクレームや苦情の原因として挙げられます。
このようなクレームや苦情が来る前に、商品のパッケージが予告なく変更される可能性がある旨をECサイトのホームページに記載しておきましょう。
また、集荷する際のピッキングや発送作業のミスが起こって違う商品を届けてしまった場合は、すぐに誤発送した商品を回収しつつ、正しい商品をすぐに発送することが大切です。
誤発送したのはネットショップ側の責任なので、着払いで発送しましょう。
届いた商品が壊れていたり汚れていたりした
あらかじめ商品を出荷する前に商品の検品を行っていれば壊れていたり汚れていたりすることはないので、届いた商品が壊れていたり汚れていたりした場合は発送中に何らかの事故やトラブルが発生した可能性があります。
この場合、いかなる理由があろうと商品の破損や汚損があった場合はネットショップ側の責任になるため、急ぎ商品の返品・交換対応を行う必要性があります。
特に割れ物や精密機器などを発送する場合は十分に注意しましょう。
商品のサイズが合わない
商品を注文したユーザーから「商品のサイズが合わない」といって返品や交換をしてほしいと言われることがありますが、こちらはユーザー都合による返品・交換対応になります。
ネットショップ側に非があるわけではないので、事前にユーザー都合による返品・交換対応を行う場合、どちらが送料を負担するのかなどのルールを決めることが大切です。
アパレル系のネットショップを運営しているなら、サイズを細かく表記することで返品・交換対応を行う頻度を減らすことができるでしょう。
ネットショップに来るクレーマーや苦情の対策方法
ネットショップに来るクレーマーや苦情の対策方法は、以下の通りです。
- 誠実な謝罪をする
- 冷静に状況把握が最優先
- 簡潔な説明を心がける
それでは、ネットショップに来るクレーマーや苦情の対策方法についてご説明しましょう。
誠実な謝罪をする
クレームや苦情が来た場合、いかなる理由があったとしても、まずは誠実な謝罪をすることが何よりも重要です。
クレームや苦情を受けた段階では、何が原因でこのようなことになっているのか分からない状態です。
ユーザーも怒りで冷静な判断ができていない可能性もありますし、余計なことを言って火に油を注ぐようなことになるのはなんとしても避けるべきでしょう。
かといって、対応できないようなことをユーザーが言ってくる場合は聞き入れる必要性はありません。
ユーザーの中にはクレームや苦情のついでに金銭を要求してきたり、代わりにもっとグレードが高い商品を発送するように言ってきたりすることがありますが、それらは一切無視して構いません。
まずは誠実な謝罪をしてユーザーの怒りを鎮め、冷静に話し合いができるようにしましょう。
冷静に状況把握が最優先
冷静に話し合いができる状態になったら、なぜクレームや苦情に繋がったのか状況を把握するのを最優先にしましょう。
商品が指定日に届かなかったのか、届いた商品が破損・汚損していたのか、商品のサイズが合わなかったのかなど、状況に応じて冷静に対処することが大切です。
状況に応じて発送業者にも問い合わせて、原因究明に努めましょう。
簡潔な説明を心がける
なぜクレームや苦情に繋がったのか、トラブルの原因が判明したら、ユーザーに対して簡潔に説明しましょう。
ユーザーが求めているのは良いわけなどではなく、原因究明と改善です。
ここで感情的になっていらないことまで言ってしまったり、相手の発言にイラついたりしても何もいいことはありません。
相手の心象を良くするためにも長々と説明するのではなく、「原因は●●でした。この度はご迷惑をおかけしてしまい、大変申し訳ございませんでした。今後このようなことがないように弊社一同最善の注意を払ってまいります」というような旨の謝罪を混ぜて説明を入れることでユーザーも納得してくれる可能性が高いでしょう。
理不尽なクレーマーへの対応
正当なクレーマーや苦情がある中で、理不尽なクレーマーにも注意しましょう。
正当なクレーマーや苦情をするユーザーであれば繋ぎ止める意味がありますが、理不尽なクレーマーは迷惑でしかないので繋ぎ止める必要性がありません。
したがって、理不尽な要求をしてくるクレーマーに対しては、明確に要求を拒否するようにしましょう。
「善処します」「お詫び申し上げます」などの運営側の責任と捉えられるような言葉ではなく、「対応いたしかねます」とハッキリ断ることが大切です。
それでもなおしつこく理不尽な要求をしてくる悪質なケースは、弁護士に相談する姿勢も辞さない旨を伝えると良いでしょう。
まとめ
ネットショップを運営している時に何らかのクレームや苦情が来る可能性は少なからずあります。
問題なのはクレームや苦情が来た時にどう対処できるかどうかなので、上手く対処できるかどうかで評判がガラリと変わるでしょう。
ネットショップの運営者として、ユーザーが納得できる形で可能な限りの対処法を提示することが大切です。