Shopify複数ストアとは?料金・連携・複数ブランドを完全解説
「ブランドごとにストアを分けたい」「国別に別々のShopifyサイトを展開したい」「BtoBとBtoCを切り分けたい」——Shopifyで複数 ストアを運営したいニーズは多岐にわたります。
この記事では、Shopify複数ストアの開設方法・プラン別の料金比較・ストア間の在庫と顧客データ連携・Shopify Marketsとの使い分け・複数ブランド展開のパターンまで、実務的な観点から徹底解説します。

Shopify複数ストアとは?できることの全体像
Shopifyでは、1つのメールアドレス(アカウント)で複数の独立したストアを管理できます。各ストアは独立した管理画面・商品カタログ・ドメイン・デザインを持ち、異なるブランド・言語・通貨・販売チャネルで運営可能です。
複数ストアで実現できること:
- 複数ブランドをそれぞれ独立したストアで展開
- 国・地域ごとに言語・通貨・法律対応を変えた専用ストア
- BtoB(法人向け)とBtoC(一般向け)の販売チャネル完全分離
- サブスクリプション専用ストア+単品販売ストアの並行運営
- M&A・ブランド買収後の既存ストアをそのまま独立運営
なお、複数アカウント(異なるメールアドレスで別々に契約)では管理画面の統合ができないため、基本的には同一アカウントで複数ストアを作成する形が推奨されます。
複数ストアが必要なケースとShopify Marketsとの使い分け
複数ストアを作る前に、「本当に複数ストアが必要か?」を確認することが重要です。ShopifyにはShopify Marketsという機能があり、1つのストアのまま複数国・複数通貨・複数言語に対応できます。
複数ストアが向いているケース
| ケース | 理由 |
|---|---|
| 複数の独立したブランドを展開 | ブランドごとに異なるデザイン・商品ライン・世界観が必要 |
| BtoB+BtoCの同時展開 | 価格体系・会員機能・チェックアウトを完全分離したい |
| 国ごとに商品・法規制が大きく異なる | カタログ・税制・物流が根本的に異なる場合 |
| M&AでブランドごとにECを個別運営 | 統合よりも独立運営が求められる場面 |
Shopify Marketsが向いているケース(1ストアで多国展開)
- 同一ブランドで複数国に展開(言語・通貨の切り替えが主目的)
- ストア運営コストを抑えたい
- プラン別のマーケット対応数:Basic/Grow/Advancedは最大3マーケットまで追加料金なし。Shopify Plusは最大50マーケットまで追加料金なし
使い分けの基本: 「商品カタログ・ブランドが共通 → Shopify Markets」「ブランドや商品ラインが根本的に異なる → 複数ストア」が判断の出発点です。
Shopify Marketsの詳細は Shopifyマーケット(Markets)とは? をご覧ください。
出典:Shopify Markets グローバル展開戦略の構築方法 | Shopify 日本
Shopifyで複数ストアを開設する方法
複数ストアの作成は、Shopify管理画面から行えます。
手順:
- Shopifyにログインし、アカウントメニューを開く
- 「ストア」から「別のストアを作成」を選択
- 新しいストアのドメイン名・プランを設定して作成完了
- 同一アカウントで複数ストア間を切り替えながら管理できる
注意点: ストアごとに独立したプラン契約(月額費用)が発生します。商品・顧客・設定データは自動共有されないため、連携が必要な場合はアプリまたはAPI連携の設計が別途必要です。
2店舗目を作る際の具体的な手順・注意点は Shopify 2店舗目の開設ガイド にまとめています。
Shopify複数ストア 料金・費用【プラン別比較】
複数ストアを運営する場合、各ストアに月額費用が独立して発生します。以下は2026年6月時点の年払い時の参考価格です(実際の料金はShopify公式サイトにてご確認ください)。
| プラン | 1ストアの月額(年払い) | 2ストア合計 | 5ストア合計 | 10ストア合計 |
|---|---|---|---|---|
| Basic | ¥3,650 | ¥7,300 | ¥18,250 | ¥36,500 |
| Grow | ¥10,100 | ¥20,200 | ¥50,500 | ¥101,000 |
| Advanced | ¥39,800 | ¥79,600 | ¥199,000 | ¥398,000 |
| Shopify Plus | $2,300〜(3年契約) | 10ストアまで追加費用なし | ← | ← |
※ Shopify Plusは3年契約で月額$2,300〜。10ストアまでは追加費用なし。11ストア以降は1ストアあたり月額+$250が加算されます。料金は為替・契約条件によって変動します。
出典:Shopify Plusとは?料金や通常プランとの違い | Web幹事
Shopify Plusがコスト効率で有利になるライン:
5〜10ストアをAdvancedプランで運営すると月額¥199,000〜¥398,000になります。Shopify Plusなら10ストアを月額$2,300(約¥360,000・為替レートによる)でまかなえるため、大規模多店舗展開においては、Plusがコスト面で有力な選択肢となります。
Shopifyの費用全体については Shopify料金・プラン比較 と Shopify費用・手数料の詳細 をご覧ください。
Shopify Plusで複数ストアを運営するメリット
Shopify Plusは複数ストア運営に特化した機能を多く持ちます。
| 機能 | 内容 |
|---|---|
| 拡張ストア(Expansion Stores) | 最大10ストアまで追加費用なし |
| Organization Admin | 全ストアの売上・注文・スタッフを一画面で一元管理 |
| Shopify Flow | ストアをまたいだ自動化ワークフローを設定可能 |
| 専任サポート | マーチャントサクセスマネージャーによる手厚いサポート |
| Shopify POS Pro 込み | 実店舗との在庫・売上一元管理(追加費用なし) |
| カスタムチェックアウト | Shopify Functionsでチェックアウトを完全カスタマイズ |
| APIリクエスト上限強化 | 高トラフィック・大規模連携に対応する上限引き上げ |
Shopify Plusの詳細は Shopify Plusとは? または Shopify Plusでできること をご覧ください。
Shopify 複数ストア 連携——在庫・顧客データを一元管理する方法
複数ストアを運営する際の最大の課題がデータの分断です。各ストアは独立しているため、在庫・注文・顧客データは自動共有されません。
在庫連携の3つの方法
① 在庫連携アプリを利用する
Shopify App Storeには「Inventory Sync - GoGo」などのストア間在庫同期アプリがあります。複数ストアで同一商品を販売する場合、在庫数のズレ・過剰販売を自動防止できます。
出典:Shopifyの在庫ズレを防ぐ!おすすめ在庫連携アプリ厳選8選 | unreact
② Shopify Plusの在庫ロケーション機能
オムニチャネルの小売や統合決済を利用できるように、すべてのShopify Plusプランには最初の20か所のPOS Proのロケーションが含まれています。POS Pro を使用しているロケーションが20か所を超えており、いずれかの店舗のロケーションShopifyペイメントを使用して月に少なくとも1回の小売取引を処理している場合、Plus プランの上限である200か所のロケーションまで、すべての店舗のロケーションでPOS Proの費用が免除されます。
出典: Shopifyヘルプセンター | Shopify Plusプラン
③ ERPや受注管理システムとAPI連携
より高度な在庫管理が必要な場合は、ERPや受注管理システム(例:ネクストエンジン、LOGILESSなど)とAPIで連携します。複数ストアの注文を1つのシステムで処理できます。
顧客データの統合
複数ストアの顧客情報は原則として別々に管理されます。統合が必要な場合は:
- CRM/MAツール(HubSpot、Klaviyoなど)とAPI連携
- Shopify PlusのOrganization Adminでストアをまたいだ顧客データ閲覧
実店舗との連携(Shopify POS)
Shopify POSを導入することで、実店舗とオンラインストア間の在庫・売上・顧客データを一元管理できます。Shopify PlusにはShopify POS Proが標準付属し、無制限スタッフアカウント・複数レジ設定が利用できます。
詳しくは Shopify POSとは? をご覧ください。
複数ブランド展開の3つのパターン
Shopifyで複数ブランドを展開する場合、主に3つのパターンがあります。
パターン1:完全独立型(ストアを分ける)
各ブランドが独立したShopifyストアを持つ構成。ブランドイメージ・商品・価格体系・ターゲット顧客がまったく異なる場合に最適です。
- 向いているケース: アパレル×コスメ、B2B専門ブランド×B2C向けブランドなど
- コスト: ストア数×月額費用が発生(Plusならコスト効率が大幅に向上)
パターン2:メインストア+拡張ストア型(Shopify Plus)
メインブランドのストアを軸に、限定ライン・コラボ商品・サブスクリプション専用ストアをPlusの拡張ストア機能で開設。10ストアまで追加費用なしで展開できます。
- 向いているケース: 親ブランドとその派生ライン、期間限定ポップアップストア
- コスト: Shopify Plusの月額のみ(10ストアまで)
パターン3:Shopify Marketsで1ストアに集約
同一ブランドで複数国展開するケース。1ストアのまま多言語・多通貨・地域別価格設定ができます。
- 向いているケース: 日本・アメリカ・ヨーロッパで同一ブランドを展開
- コスト: プラン費用のみ(ストアの追加費用は発生しない)
Shopify複数ストアのメリット・デメリット
| 詳細 | |
|---|---|
| メリット | ブランドごとに独立したデザイン・SEO・集客戦略を設定できる |
| ターゲット顧客・価格体系・チェックアウトを完全に分離できる | |
| Shopify Plusなら10ストアまでコスト増なしで拡張可能 | |
| ストアごとにリスクを分散できる | |
| デメリット | 各ストアに月額費用・アプリ費用が発生し、コストが累積する |
| 在庫・顧客データの自動共有がなく、連携設定と管理工数が増加する | |
| スタッフの権限管理・マニュアルをストアごとに整備する必要がある | |
| SEO・広告・SNS運用をストアごとに別々に行う必要がある |
よくある質問(FAQ)
Q. Shopifyの複数ストアは同じアカウントで管理できますか?
はい。同一のメールアドレス(Shopifyアカウント)で複数のストアを開設・管理できます。管理画面上でストアを切り替えながら操作できます。「複数アカウント(異なるメールアドレス)」を使った場合は管理画面が統合されないため、同一アカウントでの複数ストア運営が推奨されます。
Q. Shopify Plusは何ストアまで追加費用なしで作れますか?
Shopify Plus契約内に最大10ストアまで追加費用なしで開設できます(拡張ストア機能)。11ストア以降は1ストアあたり月額$250が加算されます。
Q. 複数ストアで在庫を一元管理できますか?
標準機能では在庫はストアごとに独立して管理されます。ストア間の在庫連携が必要な場合は、Shopify App Storeの在庫同期アプリを利用するか、APIを介した外部システム連携が必要です。Shopify Plusなら最大200か所の在庫ロケーション管理が可能で、大規模な在庫管理に対応しています。
Q. Shopify Marketsと複数ストアはどちらが適していますか?
「同一ブランドで複数国に展開 → Shopify Markets」「異なるブランド・商品カタログ、BtoB+BtoC分離など → 複数ストア」が基本的な判断基準です。コスト面ではMarketsの方が有利です。
Q. 複数ストアの最大数に制限はありますか?
通常プランでは特定の上限はありませんが、ストアの数だけ月額費用が発生します。Shopify Plusでは10ストアが拡張ストアとして含まれており、11ストア以降は追加費用が発生します。
まとめ
Shopifyで複数ストアを運営することで、複数ブランドの展開・国別の最適化・BtoB/BtoCの分離など、事業の多角化とグローバル展開が実現できます。ただし、ストアが増えるほど運営コストと管理工数も増加するため、Shopify Marketsとの使い分けや、Shopify Plusへの移行タイミングを計画的に判断することが重要です。
複数ストアの構築・連携設計・Shopify Plus移行など、Shopifyの構築・運用代行は FASTMAKE にご相談ください。複数ストア運営の実績を持つShopify専門チームが、最適な構成プランと費用感をご提案します。