ShopifyとMagentoはどっちがいいの?それぞれの機能や特徴を徹底解説
越境ECを運営したいと思われている方の中には、「ShopifyとMagentoはどっちがいいのか分からない。それぞれを比較するために機能や特徴、料金について知りたい。」
このように思われている方も多いのではないでしょうか。
そこで、この記事ではShopifyとMagentoについてそれぞれの機能や特徴について解説していきます。
この記事を読み終える頃には、Magento とShopifyの機能や特徴、料金の違いについて理解し、どちらで越境ECを行うのが良いのか、判断基準を持てるようになりますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
Shopifyとは
サイトURL:Shopify 公式サイト
Shopifyは、世界シェア最大級のECプラットフォームであり、商品やサービスを販売したい企業や個人が、ECサイトを構築できるサービスです。
販売にあたりサーバーやパッケージが必要なく、公式サイトからアカウントを作り、テンプレートの中からテーマの選定や、商品登録などを行うだけで、ネットショップを始められます。
また、簡単にネットショップが作成できるだけでなく、充実した機能や低い運用コストから、世界中の多くの有名企業などもShopifyを使っています。
Magentoとは
サイトURL:Magento 公式ページ(Adobe)
Magentoは、「越境EC」の構築ができるオープンソースプラットフォームです。
世界中の多くの企業や人が利用し、複数ある電子商取引システムの中でも、知名度は世界トップクラスとなっています。
Magentoを利用すれば、独自のオンラインストアをゼロから作ることが可能です。
それでは、ShopifyとMagentoの違いを機能、料金、特徴の3つに分けて解説していきます。
機能の違い
まずは、ShopifyとMagentoの機能面での違いを見ていきましょう。
Magentoで使える機能
Magentoで使える機能には、主に以下4つがあります。
注文管理機能
Magentoでは、注文の流れが管理できる機能があります。
注文データを、注文や請求書・領収書、クレジットメモなどのデータに分けて管理しています。
顧客管理機能
顧客管理機能は、顧客グループ管理機能と顧客管理機能の2種類です。
顧客グループ管理機能は、得意客やB2B顧客を分け、税管理機能やプロモーション管理機能を利用する際に使えます。
カタログ管理機能
カタログ管理機能は、商品管理機能とカテゴリ管理機能の2つから構成される高性能な機能です。
商品管理機能を使えば商品情報の項目を、管理画面から追加や削除ができます。
カテゴリ管理機能では、商品カテゴリの並び順を変えたり、構成を変えたりすることが可能です。
プロモーション管理機能
Magentoでは「カタログ価格ルール」「クーポン」の2種類のプロモーション機能があります。
この2つは、商品の属性を用いてディスカウントを行う機能ですが、クーポンではショッピングカートの情報を使うことが可能です。
また、送料を無料にしたり、ディスカウント対象の商品を限定したりすることもできます。
Shopifyで使える機能
Shopifyで使える機能には、主に以下3つがあります。
フロント機能
フロント機能とは、商品ページ管理やカートチェックアウトといった、ECサイトの中でユーザーが実際に利用する箇所の設定を行うことを指します。
具体的には、商品ページで商品一覧や詳細ページの設定を行ったり、顧客管理としてユーザーアカウントの作成や管理をしたりすることができます。
その他にも、ストア内に企業ブログを設置したり、レコメンドシステム・予約販売システムを導入したりすることも可能です。
管理機能
管理機能では、テーマやSEOの設定および、サイトの基礎部分を調整したり、タイトルや説明文、画像、価格などを設定したりすることが可能です。
その他にも、受注情報の検索や出荷登録といった受注履歴を活用し管理したり、AmazonやInstagramなどのSNSのチャネル管理をしたりすることができます。
分析機能
分析機能を活用すると、売上や販売数量などの効果を分析し検証することでストア改善へ繋げることが可能です。
例えば、集客や行動、財務といった各ジャンルでの業績をチェックしたり、ストアのアクティビティをリアルタイム表示させたり、トラフィックや流入元などの足りないデータを補修したりすることができます。
料金の違い
続いて、ShopifyとMagentoの料金の違いを見ていきましょう。
Shopifyの料金
Shopifyで発生する料金は、以下の通りです。
月額利用料金
Shopifyでは、月単位で、プランに応じて設定された月額利用料金を支払うのが一般的です。
年間にかかる料金を一括で支払うと、利用料金が割引されます。
Shopifyの料金プランには3種類あり、ベーシックプランでは33ドル、スタンダードプランでは92ドル、プレミアムプランでは399ドルがかかります。
取引手数料
顧客が決済サービスを使い、支払った代金を受け取る際に生じる手数料です。
クレジットカードやコンビニ・銀行での支払い、代引き、携帯キャリア決済など支払方法は複数存在します。
しかし、Shopify公式の決済方法である「Shopifyペイメント」を使った売上に対しては取引手数料がかからないため、取引手数料を抑えたい方は「Shopifyペイメント」の利用がおすすめです。
決済手数料
決済手数料は、顧客がクレジットカードや決済サービスを使って、商品やサービスの代金を支払った場合に発生する手数料です。
料率はカードや決済サービスの種類によって違いますので、決済前に確認する必要があります。
両替手数料
ShopifyストアでShopifyペイメントを利用し、取り扱っている通貨と別の通貨で商品代金が支払われた場合、Shopifyに両替手数料を支払う必要があります。
振込手数料
振込手数料は、ECサイトの売上が自分の銀行口座に入金される際に発生する手数料です。
他のEC構築サービスでは振込手数料が必要なケースもありますが、Shopifyでは無料です。
Magentoの料金
Magentoでは、無料版と有料版の2つのプランがあります。
それぞれのプラン詳細は、以下の通りです。
Magento Open Source(無料版)
無料プランでは、ライセンス料金を無料で使うことが可能です。
しかし、初期費用はかからないものの、導入する際に発生するサーバーとドメインの料金はかかるため注意しましょう。
有名なサーバーには、「Xserver」や「mixhost」がありますが、年間で1万円程度、ドメイン代は年間で500~6,000円が必要です。
Adove Magento Commerce(有料版)
有料プランは、具体的な料金が公式サイトでは非公開のため、導入したい場合は公式HPから問い合わせなければなりません。
有料プランは、規模が大きいECストア運営者に向け、高度な機能とサポートが提供されています。
そのため、無料プランの機能では足りず、さらに高い機能を利用し、ECサイトを構築したいという運営者から人気です。
また、有料プランに登録することで、在庫管理やプロモーション管理、配送管理などの機能を無料で使うことができます。
特徴の違い
続いて、ShopifyとMagentoの特徴について比較していきます。
Shopifyの特徴
Shopifyの特徴は、以下3つです。
簡単にサイト制作・更新が可能
Shopifyを使うことで、初めての方でも簡単にECサイトを制作したり、更新したりすることが可能です。
Shopifyで利用できるデザインテンプレートは約1,000種類以上あり、ブランドの世界観や商品販売に合ったサイトが簡単に作成できます。
また、HTMLやCSSといった専門的なプログラミング知識は必要ありません。
必要な機能はShopifyショップから気軽に取り入れられるため、専門知識がない方でも安心してECサイトの運営が可能です。
豊富なアプリが備わっている
Shopifyでは、追加機能を導入できるサービスが存在し、サイト内で「アプリ」と呼ばれています。
アプリは無料で利用できるものから有料のものまで豊富な種類が存在し、ECサイトの構築に最も適している内容を自分で選択可能です。
Shopifyには、約8,000種類以上のアプリが存在します。
アプリを上手く活用することにより、ECショップに商品レビュー機能を設定したり、定期購入の設定をしたりといったことが可能になるなど、お金をかけなくても豊富な機能が使えます。
スムーズにSNSやAPI連携が可能
ShopifyはTwitterやInstagramといった、各種SNSと連携させることができます。
SNSと連携させることで、SNS上で商品の販売が可能なため、販売チャネルが広げられ多くの方にアプローチできます。
上手く活用することで、より多くの人に商品の存在を知ってもらえるため、売上をアップできる可能性が高いです。
また、ShopifyではAPIによるシステム連携機能が搭載されています。
標準搭載機能だけでなく、POSやERPといった外部システムと連携させれば、作業をより効率的に行うことも可能です。
上手くAPI連携を取り入れれば、ショップの目的に適したシステム設定ができます。
Magentoの特徴
Magentoの特徴は、以下3つです。
国内・海外どちらも対応可能なスキーム
Magentoは「多通貨」「多言語」が標準で備えられているため、日本国内だけでなく海外でも対応可能です。
決算ではPayPal やStripeを使うことができ、拡張機能を使えば日本の決済代行会社によるクレジットカードやコンビニ決済もできます。
また、DHLとFedExといった海外の発送業者とも提携しているので、海外へ商品を販売したいと考えている方にも向いています。
さまざまなECサイトを1つの画面で管理可能
ECプラットフォームにおいて、Magentoだけでなく他にも複数ECサイトを運営している場合、基本的には各サイトで環境を構築する必要がありますが、Magentoでは各プラットフォームのECサイトを1つの画面で管理可能です。
そのため、複数サイトを運営している時にありがちな、商品情報や在庫データを管理する手間が無く、簡単に連携が取れ、販売する国や地域ごとで商品を変える際にも手間がかかりません。
BtoBに適したプラットフォーム
MagentoはBtoBサイト構築にも適しています。
BtoB向けECサイトで必要不可欠な「見積もり」、「購入承認ルール」、「顧客ごとの価格変更」などをBtoCサイトと同じインターフェースで受注可能です。
まとめ
ここまで、MagentoとShopifyのさまざまな違いについて解説してきました。
Magentoでは、一つのMagentoで複数のサイトが構築できたり、Amazon、eBayとの販売や注文管理ができたりといった特徴があります。
一方、Shopifyには、初心者でも利用しやすかったり、ビジュアルの良いテーマが豊富にあったりといった特徴があります。
その他、さまざまな特徴の違いや料金の違いがあり、それぞれメリットやデメリットが存在するため、よく比較し自分に適したECサイトを利用することが大切です。
当記事を参考に、自分に適したECサイトを選択しましょう。