BASEからShopifyへ乗り換えるメリットと手順を解説

この記事では、BASEからShopifyへの乗り換えを検討している方に向けて、移行するメリットとスムーズに乗り換える手順を解説します。
Shopifyとは?
サイトURL:Shopify 公式サイト
Shopifyは、世界で人気の高いECプラットフォームで、以下のような特徴を持っています。
カスタマイズ性が高い
多数のテンプレートやアプリを利用できるため、自社ブランドのイメージに合わせたサイト構築ができます。
海外展開がしやすい
外国語や他通貨に対応しているため、世界中の配送会社や決済方法と連携できます。
セキュリティが安心
クレジットカード情報の保護や不正ログインの防止など、高いセキュリティシステムを備えています。
集客、分析機能が充実している
Googleアナリティクスや楽天市場との連携など、顧客獲得や分析に役立つ機能が豊富に用意されています。
BASEとShopifyの主な違い
こちらの記事を読んでいる方には、既にBASEでECサイトを運営しておられる方も多いことでしょう。
Shopifyへの移行手順の前に、改めて両者の違いを比較してみましょう。
利用料金
BASEとShopifyの利用料金は以下のようになっています。
Shopify | BASE | |
---|---|---|
初期費用 | 無料 | 無料 |
月額費用 | ベーシックプラン:33ドル(4,653円) スタンダードプラン:92ドル(12,972円) プレミアムプラン:399ドル(56,259円) |
スタンダードプラン:無料 グロースプラン:5,980円 |
決済手数料 | 3.25%~4.15% (プランやクレジットカードにより異なります) |
スタンダードプラン:3.6%+40円 グロースプラン:2.9% |
販売手数料 | 無料(Shopifyペイメント利用時) | 3%(スタンダードプランのみ) |
※1ドル=141円換算です。
料金の比較では、BASEのグロースプランの方がShopifyの各プランに比べてコストが安いです。
テンプレートの数とカスタマイズ性
BASEは無料テンプレートが10種類、有料テンプレートが100種類以上あり、Shopifyは無料テンプレートが12種類、有料テンプレートが130種類以上あります。
また、Shopifyの方がカスタマイズ性が高く、レイアウトやデザインを自由に変更できます。
日本語表記と対応
BASEは国内のサービスなので、日本語表記や対応は問題ありません。
Shopifyも日本語に対応していますが、海外発のサービスなのでアプリによっては、操作画面の表記が英語のみの場合があります。
BASEは対応言語が日本語と英語のみですが、Shopifyは多言語に対応しているため、多数の国に対応できる越境EC向けです。
Shopifyへの移行がもたらすメリット
Shopifyへの移行には以下の4つのメリットがあります。
- カスタマイズの自由度が高い
- 広範なアプリと統合できる
- 作業の自動化ができる
- 強力なマーケティングツールがある
- 英語圏以外の越境ECが始めやすい
カスタマイズの自由度が高い
Shopifyではデザインのテンプレートや追加機能を使い、ブランドイメージに合わせてECサイトをカスタマイズできます。
テンプレートは、先ほども紹介した通り、BASEに比べて、無料と有料のものが多数用意されており、簡単にレイアウトを変更できます。
また、HTMLやCSSなどでコーディングを行えば、高度なカスタマイズも可能です。
拡張アプリは2,000種類以上あり、外部ツールとの連携や配送手配、検索システムなどの拡張機能が追加できます。
広範なアプリと統合できる
APIやSDK、Shopify Plusパートナーによるサポートを活用して、**ERPやCRMなどの既存システムとの統合ができます。
さらに、Amazon EventBridgeやGoogle Cloudなどのサービスとも連携して、Webhookの管理や通知の処理ができます。
作業の自動化ができる
また、Shopifyでは、「Shopify Flow」と呼ばれる機能を使うことで、業務を自動化することもできます。
自動化をすることで、作業スタッフの業務効率化や人為的ミスを防ぐなどECサイト運営には便利な機能です。
このShopify Flowは、スタンダードプラン、プレミアムプラン、Shopify Plusで利用できます。
強力なマーケティングツールがある
集客からエンゲージメントまで一貫したマーケティング戦略を実行できます。
コンテンツマーケティングやSEO、ターゲティング広告やSNSを活用して、ブランドにとって理想的な買い物客を特定してアプローチする方法を見つけられるのです。
また、パーソナライズされたメールキャンペーンやチャットなどを使うと、お客様一人ひとりとのつながりができ、顧客セグメントなどのデータに基づくインサイトを活用して、戦略的に売上アップにつなげられます。
英語圏以外の越境ECが始めやすい
Shopifyは世界中の言語や通貨に対応しており、配送業務を簡単にできるようなサポート機能が充実しているため、送料や税金などの面倒な書類作成を気にせずに済みます。
また、多言語対応機能やマーケティング機能を月額1万円以内で利用できるため、高いコストパフォーマンスで英語圏以外の越境ECを簡単に実現できます。
こうしたメリットを上手く活用すれば、BASEでのECサイトよりもビジネスの効率化や拡大につながります。
Shopifyへの移行は、ECサイト運営者にとって魅力的な選択肢といえるでしょう。
BASEからShopifyへの移行手順
BASEからShopifyへ移行する手順を詳しく紹介します。手順を簡単に紹介すると以下の通りです。
- 1.データのバックアップ
- 2.Shopifyストアの設定
- 3.商品と顧客データの移行
- 4.テストとライブ移行
1.データのバックアップ
移行する前に、BASEに登録されているデータをバックアップしておきましょう。
バックアップするデータは「商品情報」「注文情報」「顧客情報」「コンテンツ情報」の4つです。
データは、BASEの管理画面からCSVファイルとしてダウンロードでき、CSVファイルはExcelなどの表計算ソフトやテキストエディタで開けます。
また、バックアップしたデータは、Shopifyにインポートする際に使用します。
2.Shopifyストアの設定
Shopifyの管理画面から、以下の設定を行いましょう。
Shopifyには多くの機能が搭載されているので、デザイン設定などは好きなように変更できます。
なお、下記のような設定は後からでも変更できます。
- ストア名や住所などの基本情報
- 決済方法や配送方法などの販売設定
- ドメイン名やSSL証明書などのドメイン設定
- テーマやロゴなどのデザイン設定
- メニューやページなどのナビゲーション設定
3.商品と顧客データの移行
商品と顧客データの移行には、「BASEショップ情報移行アプリ」という無料のアプリを使用します。
このアプリは、BASEからShopifyへ移行するために開発されたもので、日本語にも対応しています。
まずは、Shopifyの管理画面から「アプリ管理」を開いて、「BASEショップ情報移行アプリ」をインストールしましょう。
その後、「STEP1 商品情報を取り込む」から、「ファイルを追加する」でバックアップした商品情報のCSVファイルを選択し、「インポートする」をクリックすると、商品情報がShopifyに反映されます。
同様に、「STEP2 注文情報を取り込む」から、「ファイルを追加する」でバックアップした注文情報のCSVファイルを選択し、「インポートする」をクリックすると、注文情報がShopifyに反映されます。
顧客情報について、Shopifyではパスワードの移行ができないため、顧客に新しいパスワードの設定をしてもらわなければなりません。
サイトをリニューアルするという連絡に加えて、パスワード再設定のお知らせを忘れないようにしましょう。
4.テストとライブ移行
最後に、移行したデータや設定が正しく動作するかをテストします。テストでは、以下の点に注意して確認しましょう。
- 商品の表示や在庫数が正しいか
- カテゴリやメニューが正しく表示されるか
- 決済や配送が正常に行われるか
- デザインやレイアウトが崩れていないか
- URLリダイレクトが正しく機能するか
テストで問題がなければ、ライブ移行です。
ライブ移行とは、Shopifyにストアを移行する際に、現在のストアの状況や訪問者の動向をリアルタイムで確認できる機能です。
ライブ移行を利用すると、移行中に発生したエラーの検知や移行前と移行後のストアの比較分析ができます。
具体的な手順は以下のとおりです。
- BASEの管理画面から「ショップ設定」>「ショップ閉鎖」でショップを閉鎖する
- Shopifyの管理画面から「設定」>「販売チャネル」>「オンラインストア」でストアを公開する
- Shopifyの管理画面から「設定」>「ドメイン」でドメイン名を変更する
BASEのストアを閉鎖し、Shopifyのストアを公開すると完了です。
まとめ
BASEからShopifyへ乗り換えるメリットと手順について解説してきました。
まとめると以下の通りです。
- Shopifyは多数のテンプレートがあるため、簡単にサイトの見栄えをよくできる
- Shopifyはさまざまなアプリを導入できるため、複雑な作業を効率化できる
- Shopifyは越境ECに優れている
- BASEからShopifyへの移行手順は「データのバックアップ」→「Shopifyストアの設定」→「商品と顧客データの移行」→「テストとライブ移行」
どちらのプラットフォームでも十分な機能が備わっていますが、カスタマイズ性やセキュリティ面、越境EC展開を考えるとShopifyの方が優れています。
本記事を参考にして、乗り換えを検討してみてください。