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イトーヨーカドーのオムニチャネル戦略と事例

更新日: 2023-09-11
イトーヨーカドーのオムニチャネル戦略と事例

近年、スーパーでも増えているオムニチャネル戦略。

今回は大型スーパーの代表でもあるイトーヨーカドーのオムニチャネルへの取り組みを見ていきます。

この記事を読めば、小売り・スーパーなどのオムニチャネル戦略の事例として役立ちますので、ぜひ参考にしてください。

イトーヨーカドーのオムニチャネル戦略と事例

オムニチャネルとは

オムニチャネル(Omnichannel)は顧客が商品やサービスを購入・利用する際に、オンライン(ウェブサイト、モバイルアプリ)とオフライン(店舗、電話など)のさまざまなチャネルを連携し、統合的な買い物体験を提供するビジネス戦略です。

オムニチャネルは顧客がオンラインとオフラインのどちらでも買い物を行えるようにし、これらのチャネルをシームレスに統合します。

「いつでも、どこでも同じように利用できる」形を作ることで、顧客にとってより便利で利用しやすいサービスを実現できます。

サービスが便利になれば利用する顧客が増えて、ひいては中長期的な顧客の囲い込みに繋げることができます。

オムニチャネル戦略では、顧客データを収集・分析し、購買履歴や嗜好に基づいて個別にターゲットしたマーケティングを行います。

これにより、販売の最適化を図ります。

競争が激化する中、オムニチャネル戦略は企業に競争力を維持する手段を提供していると言えます。

新たな販売チャネルを活用し、顧客に多様な選択肢を提供することで、市場での優位性を高められます。

オムニチャネルは、現代の小売業やサービス業において非常に重要な戦略となっており、顧客体験の向上と競争力の確保に貢献しています。

セブン&アイHDのオムニチャネルへの取り組み

イトーヨーカドーのオムニチャネルを見る前に、イトーヨーカ堂も加盟しているセブン&アイグループのオムニチャネル「オムニ7」を先に解説していきます。

オムニ7とは

「omni7(オムニ セブン)」は2015年11月からスタートした、オンラインサービスです。(2023年1月にサービス終了)

オムニ7はセブン&アイグループのスーパーであるイトーヨーカ堂や百貨店のそごう・西武、専門店のロフトなどの商品をインターネットで注文・購入できるサービスです。

このプラットフォームではコンビニエンスストアなどセブン&アイグループの店舗網と連携し、購入した商品を店舗で受け取ることや、現金や電子マネー「ナナコ」など多様な支払い方法で商品を購入できるほか、簡単な返品・返金も可能でした。

「オムニ7」は、

  • 商品をいつでも自宅や職場近くの店舗で受け取れる利便性
  • 様々な支払い手段を用いて決済できる利便性
  • 店頭での手続きで簡単に商品の返品・返金ができる柔軟性
  • グループ各社が異なる商品を提供できる多様性

という4つの点で店舗とのシームレスな連携を図りながら顧客にサービスを提供可能にしていました。

オムニ7の失敗と今後の戦略

しかし、オムニ7は2018年度に売上高1兆円という目標を掲げたものの、思うような成果が出せず、2016年10月の決算会見でオムニチャネル戦略の見直しを発表しました。

失敗した理由の一つが品揃えです。

同サイトでの取扱品目は、セブンプレミアムなどのPB(プライベートブランド)やメーカーとの共同開発品が中心だった為、品揃えの悪さを指摘する声がありました。

今後、セブン&アイHDはネット販売を中心に据えた戦略から一転し、グループ各社に共通の顧客IDを導入し、購買情報を一元管理することで、グループ全体の客数を増やす新たなアプローチを取ります。

セブンイレブンを含むグループ全体には毎日2200万人の来店者がおり、各来店者の利用状況を結びつけることで、オムニチャネル戦略を見直すことが可能です。

さらに、スマートフォン向けの共通アプリを開発し、顧客の趣味や嗜好に合った提案を行います。

アプリは販促活動だけでなく、購入に関連したゲームや商品情報(カロリーやアレルゲン情報など)も提供します。

また、ネット販売においても、スマートフォンアプリと連動して商品の購入を促進するシステムを採用する計画です。

こうした戦略変更により、セブン&アイHDは競争の激しいオンライン市場で新たなアプローチを模索していくこととなります。

イトーヨーカドーのオムニチャネル戦略

イトーヨーカドーについて

株式会社イトーヨーカ堂は、株式会社セブン&アイ・ホールディングスの傘下にある小売店舗事業を展開する企業です。

地域社会との緊密に関わり、地域に密着した店舗運営を推進してきました。このアプローチにより、地域の住民に便利で信頼性の高いショッピング体験を提供しています。

さらに、近年ではネットスーパー運営事業にも参入し、オンラインでのショッピングが実店舗と同じくらい便利で充実したものとなることを目指しています。

この取り組みは、商品の品質向上と差別化に焦点を当てており、顧客に高品質な商品とサービスを提供することを目的としています。

戦前に創業された株式会社イトーヨーカ堂は、創業当初こそわずかな販売スペースであったものの、1980年代よりPOSシステムの導入を推進するなど、全国有数の大型スーパーへと進化していきました。

地域密着の大型スーパーとしてのブランドを確立したイトーヨーカドーは、次なる戦略としてオムニチャネルの普及に努めています。

ネットスーパーアプリの開発

イトーヨーカドーは、まず初めに「イトーヨーカドー ネットスーパーアプリ」の開発に取り組みました。

このアプリは、スタートアップの株式会社10X(テンエックス)との協力によって開発され、スーパーマーケット利用者のニーズに合致する機能を取り入れています。

アプリ内でレシピを閲覧しながら、そのレシピに必要な材料を簡単に注文できる機能など、顧客の利便性を高める機能の充実に力を入れました。

このアプリの導入により、顧客は食材の注文や買い物を効率的に行うことで好評を得ました。

取り組みの成果として、イトーヨーカドーのネットスーパーは2022年に前期比で約1.3%の増加の約361億9,600万円の売上を達成しました。

ただ、ネットスーパーはECサイトとは異なり、在庫管理が実店舗に依存しているため欠品がリアルタイムで発生しやすいという課題があります。

また、ネットスーパーは本質的に実店舗の延長線上にあるサービスです。

そのため既存の実店舗と同時にネットスーパーの業務を遂行するには、作業スペースや受注処理のキャパシティに制約があります。

こうした課題を克服するため、イトーヨーカドーはネットスーパーのセンター化を計画しています。

これは、ECに特化した拠点を、実店舗とは独立して設立するというアプローチです。

このセンター化により欠品のリスクを低減し、商品の受発注処理や配送、倉庫内作業をより効率的に実行できる環境を整えることを目指しています。

また、ネットスーパーならではの商品ラインナップも充実させ、商品の差別化にも取り組む予定です。

これにより、多くの選択肢と高品質な商品を提供し、ネットスーパーとしての競争力を向上させることを狙っています。

コンビニ受け取りサービス開始

イトーヨーカドーは、2022年8月から東京の一部地域で、ネットスーパーで注文した商品をセブンイレブン各店舗で受け取れるサービスを開始しました。

このサービスは、生鮮食品や日用品など、温度条件に応じて常温、冷蔵、冷凍の商品を含む12,000品目に対応しています。

主な利点は、仕事帰りや忙しい日常生活の中で、スーパーマーケットに行く時間がない顧客にとって非常に便利であることです。

提供地域の拡大については今後の動向によって決定される予定です。このサービスの展開が成功すれば、より多くの地域で利用できるようになるかもしれません。

AI活用による配送効率化

2023年に「イトーヨーカドーネットスーパー新横浜センター」を開設予定です。

このセンターは、近隣のイトーヨーカドー約30店舗と、同センターから約30㎞圏内を配送エリアとする大型拠点です。

ネットスーパー事業において最も課題となるのは配送コストですが、この取り組みにおいて、AIを活用した宅配事業の効率化が注力ポイントとなっています。

AIを活用することで、協力事業者の運転手の割り振りや受け取り場所、時間を最適化するだけでなく、注文時刻に基づいて宅配料金を動的に調整する仕組みの導入も検討されています。

これにより柔軟で効果的なコスト管理が実現される見通しです。

まとめ

イトーヨーカドーのオムニチャネルにより、欠品リスクの低減や商品ラインナップの充実、注文した商品をセブンイレブンの店舗で受け取れるなど顧客にとっていつもの買い物がより便利になる事でしょう。

イトーヨーカドーは今後もリアルとネットの融合によって、より顧客のニーズに対応する環境を整え、会社やブランドに対する認知度を向上させる事でより便利なサービスを生み出そうとしています。

こうした事例を参考に、自社でもオムニチャネル化に向けて取り組んでみてください。

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